中小企業にとって、新卒採用は重要な経営課題の一つですが、大手企業と同じように採用媒体に多額の広告費をかけることは難しいのが現実です。その結果、求人広告を出しても応募がほとんど来ないというケースも少なくありません。
しかし、採用成功のためには、必ずしも多額のコストをかける必要はありません。特に、大学訪問を活用することで、効果的かつコストを抑えた採用活動が可能になります。本記事では、学校のキャリアセンターや就職担当者と連携し、直接学生へアプローチする方法について解説します。
なぜ大学訪問が有効なのか?
大学には、企業と学生をつなぐ役割を果たす「キャリアセンター」や、各学部の「就職担当者」が存在します。特に、就職支援に力を入れている大学では、学生の就職先を積極的に紹介しており、企業と学生の橋渡しを行っています。
企業側から直接コンタクトを取ることで、以下のようなメリットを得ることができます。
ターゲット学生へ直接リーチできる
- 求人広告に頼らず、採用したい学部の学生に企業情報を届けられる。
- キャリアセンターや就職担当者が、学生に求人情報を広めてくれる可能性がある。
競争が少ない環境で認知を広げられる
多くの企業は求人媒体に頼っているため、大学訪問を活用する企業は比較的少ない。
学生側から企業を探す機会は限られているため、積極的なアプローチが有効。
コストを抑えながら採用の質を向上できる
採用媒体への掲載費を抑えつつ、学生との接点を増やせる。
企業の文化や働き方を直接説明することで、ミスマッチを減らせる。
具体的なアプローチ方法
キャリアセンターや就職担当者へのアポ取得
まずは、採用ターゲットとなる学部を持つ大学のキャリアセンターや就職担当者に連絡を取ります。電話やメールで、以下のような内容を伝えると良いでしょう。
- 会社の簡単な紹介
- 採用したい職種や求める人材像
- 学生向けの説明会やインターンシップの実施予定
- 直接学生に情報を伝えたい意向
キャリアセンターや担当者が興味を持てば、求人情報を学内で広めてもらえる可能性があります。
企業説明会の開催
大学内で企業説明会を開催することで、学生と直接交流する機会を作ることができます。
開催方法の例
- 大学のキャリアセンターと連携し、学内で企業説明会を開催
- オンライン説明会を実施し、キャリアセンター経由で告知
- 学部ごとの就職担当者を通じて、特定の学生に個別案内
事前にキャリアセンターから学生に告知してもらうことで、参加者の確保につながります。
求人情報の学内展開
キャリアセンターや就職担当者に求人情報を提供すると、学内の掲示板やメーリングリストで広報してもらえることがあります。
求人情報を展開する際のポイント
- 採用したい人材の特徴や求めるスキルを明確にする
- 募集要項を簡潔にまとめ、学生が理解しやすい形にする
- キャリアセンターや就職担当者に、求人情報をメールで一斉配信してもらうよう依頼する
大学によっては、企業の求人をオンラインプラットフォームで公開している場合もあるため、事前に確認してみましょう。
大学訪問を成功させるためのポイント
事前のリサーチを徹底する
訪問する大学を選ぶ際には、以下の点を事前に確認しておくことが重要です。
- その大学のキャリア支援の方針
→ 企業紹介に積極的な大学かどうかを調べる。 - ターゲットとなる学部・学科
→ 企業の求めるスキルセットとマッチする学部・学科を特定する。 - 過去の就職実績
→ どのような企業に卒業生を輩出しているかを確認する。
企業の魅力を明確に伝える
大学訪問では、キャリアセンターや就職担当者に対して、企業の魅力を的確に伝えることが重要です。
伝えるべきポイント
- 企業の成長性やビジョン
- 新卒社員の活躍事例
- 研修やキャリア支援制度の充実度
- 福利厚生や働きやすい環境
担当者が「この企業なら学生に紹介したい」と思えるような情報提供を心がけましょう。
継続的な関係を築く
一度の訪問だけでなく、定期的にコンタクトを取ることで、大学との関係性を強化できます。
- 毎年訪問し、最新の求人情報を提供する
- インターンシップや企業見学の機会を設ける
- 学生との交流イベントを開催する
長期的な視点で大学と連携することで、安定的な新卒採用の仕組みを築くことができます。
まとめ
中小企業にとって、新卒採用の成功には「大学訪問」という手法が非常に有効です。キャリアセンターや就職担当者と連携することで、広告費をかけずにターゲット学生へアプローチできます。
特に、就職支援に力を入れている大学では、企業の情報を広めてもらいやすいため、積極的にコンタクトを取ることが重要です。
中小企業でも、工夫次第で優秀な学生と出会えるチャンスは十分にあります。ぜひ、大学訪問を採用活動に取り入れ、効果的な新卒採用を実現していきましょう。
時間が足りない、どこをターゲットにするか悩む等のお悩みがあれば、一度ご連絡くださいませ。
学校訪問の代行や相談を承ることもできます。